公認会計士って何者なのか?

公認会計士って何者なのか?税理士と違うのか、そしてその両方を名乗っているのはどういうことなのか?

「士業」と呼ばれ、国家資格に基づき特定の専門分野を中心に活動する職業人が存在します。
公認会計士と税理士だけでなく、弁護士、不動産鑑定士、司法書士、社会保険労務士、etc 。

国家が資格を設けるからには、特定の業務についてはその資格者に限って従事できるようにすることで、
その業務に一定以上のクオリティが維持されるように期待しているのです。

公認会計士の場合、その特定の業務とは、「法定監査※」なのです。
会社法、金商法(かつての証取法ですね)、私学助成法等々の諸法律において、公認会計士による監査が法定されています。
※「監査」と名の付くもので、公認会計士に限定されてないものも存在するので、正確には「一部の(大部分の)法定監査」と言うべきでしょう。

税理士の場合は、税務書類の作成や、税務代理がそれに当たります。
納税者のために税務申告書を作って差し上げ、それを代わりに税務署に提出したり、税務調査官が調査に来るときにはそれに立ち会ったりするということです。

つまりこの両者はもともとかなり異なる性格を持たされている資格なんですね。
しかし公認会計士は、現行の制度の中では、税理士会に加入(=「税理士登録」)して税理士業務を行うことも認められています。
実は、私だけでなく、独立して事務所を構える多くの会計士は、税理士登録もしていて、むしろ税理士業務のほうに軸足を置いているのです。

この記事を書いた人

公認会計士・税理士 林宗義